私の元友人の中に、いつもお金に困っている人がいました。今思えばそれは困っていると言ってもお金の使い方に非常にルーズだったために自分で招いた結果だったのではないかと思います。 当時、私も仕事で余力があったため、その友人の相談に対してお金を少しずつ貸してあげていました。私もその友人のことが好きだったので、信用をしているかどうかと言うよりも、友情貸しのようなつもりで気軽に貸していました。 そんな軽い気持ちであった私も当然悪いと思うのですが、ある時急にその友人が家を引き払っていました。そういったお金のやり取りではなく何気ないやりとりをしようと思って連絡をしたところ全く返ってこなくなり、不安になった私は家を訪れたのですが、そのときにはもぬけの殻でした。 その友人に貸していたお金は、今思えば500,000円ほどだったのですが、決して小さな額ではありません。そもそもお金を貸す際は、あげたつもりで貸すと言う気持ちで貸していたので、そのお金を何とかして取り戻そうと言う鬱になったわけでは無いのですが、やはり金の切れ目は縁の切れ目というように、その友人との仲がお金で切れてしまったのではないかと思うと非常にやり切れない思いになります。 お金を借りる割には良いものを食べていたり、良いものを持っていたような気がするので、そういったところでは憤りを感じる気がしますが、それだけでは消化しきれない気持ちが今でも残っているのが事実です。それゆえに、少額訴訟などを起こしてまで取り戻をしようなどとは思えず、むしろ行方が分からなくなったことに対して少し心配すら感じています。