母方の兄貴ですが、いつまで経っても結婚せず仕事と趣味の釣りやゴルフをしながらふらふらしていました。当時は東証一部の大手企業の倉庫で働いていたようで、日勤のほかに夜勤もあり、実家に行っても日中に寝ていることもあり祖母から僕や妹に「叔父を起こしてはダメだよ。仕事があるから寝かせてあげてね。」と言われたこともありましたが、目が覚めるといつにニコニとしながら将棋をしたり遊んでくれたことを覚えています。やがて、僕たちも大きくなるにつれて母の実家に行く機会が減っていったのですが、そんな中であるウワサが母や母の姉のもとに届いたそうです。それが、「叔父に彼女が出来たが、かなりの借金を背負った」との事でした。「どこから?借りた金額は?」など最初はわからなかったのですが、消費者金融から借りていたことが分かりました。そんな中、我が家に一本の電話がかかってきました。消費者金融から母あての電話です。たまたま電話に出た父が「そんな人はいません」と言いましたが、叔父は相談もなく自分の兄弟を勝手に連帯保証人にしているのです。母親たち兄弟が実家に集まり、叔父に自己破産を申請するように説得したのですが、説得の甲斐もなく母は実家から帰ってきました。また、会社にも同様の電話があったそうで、会社を退職したと聞きました。それから叔父は知人のところでヒモのような暮らしをしていると聞きましたが、あれから20年ほど会っていません。消費者金融の問題は他人事だと思っていたのですが、たった一度の過ちで自分や親戚中の人生にも影響があり改めて借金の怖さを実感しました。