父親が建設業をしていたのですが、60歳をすぎたとき突然肺炎で亡くなってしまい、茫然としてしまいました。私は当時は家業を継がずに他の会社でサラリーマンをしていて父の仕事にはノータッチだったので、父が事業のためにいくつかの金融機関からかなりの借金をしていたことを死後に初めて知ることになりました。銀行からの連絡でそのことを知った私は、相続というのは預貯金などの財産だけでなく、借金も相続するということを知り愕然としました。借金は1000万ちかくあり、安サラリーマンでほとんど貯金もなかった私はどうやって返していいのか非常に悩み、眠れない毎日が続きました。そこで市役所が行っている無料の法律相談でなんとかいい方法はないものかと話しを聞きにいったのです。すると温厚そうな弁護士の方が出てきたので、「借金を相続したのですが、どうすればいいか」と相談すると弁護士の方が相続放棄という方法があるので
やってみたらどうかというのです。しかし法律の素人の私は何をどうすればいいのかわからなかったので弁護士さんに言うと、「相続放棄は比較的簡単で自分でもできるから
裁判所で聞いてみたら」とアドバイスしてくれました。そこで私は相続放棄に関する本を買って知識を得て、必要書類を集めて簡易裁判所へ向かうと書記官の方が対応してくれて、申述書の書き方を丁寧に教えてくれました。そして書記官の方と相談しながら申述書をかけ上げて提出すると相続放棄が認められ、父の借金は払わなくてよくなりほっとしました。相談にのってくれた弁護士の先生と裁判所書記官の方には感謝しています。